削ったり抜いた歯は元には治らない
傷口ができても、新しい皮膚ができます。
折れた骨は、いずれ再び繋がります。
このように再生しないのが歯です。
歯は削ると元には戻りません。
抜歯したらまた生えてこないという、
あたり前のことに注意しましょう。
むし歯の治療とは歯を失う階段を
降りていくようなものです。
何度もむし歯治療を続けると…、確実に歯を失う階段を降りるのです。
最初は小さいむし歯でも、
・むし歯の周囲を削り詰め物をします。
・また詰め物の周囲でむし歯が再発
・再発の治療は詰め物が大きくなります。
(さらに周りの歯をたくさん削ります)・もし歯の痛みがあると神経を取ります。
・歯の神経を取ると、歯はもろくて
欠けやすくなり歯の寿命は半分に!・歯の根本が痛みで噛めなくなると、
次は抜歯となります。・無くなった歯はブリッジや入れ歯で
再び噛めるようにします。・残った周りの歯も治療や虫歯で弱ります。
痛くなってからの受診は歯を失う
今まで実に多くの方々が…、
・痛くなってから歯医者に行く。
・日頃は歯医者に関わらない!
という受診のしかたが一般的でした。
残念ながら、このような受診は
ご自身の歯を次々と失います。
最初は小さな虫歯からです。
これを繰り返すことにより、
歯を失う段階が進みます。
同じ歯を3回ほど治療すると、
多くの場合は抜歯が必要な
状態になるとされています。
これが痛くなってからの受診を
続けて自分の歯を失う流れです。
なぜ治療の段階が進むのでしょうか?
そして、どうしたら良いのでしょうか?
予防と言えば早期発見と早期治療を
思い浮かべるのではと思います。
ところが、段階を戻れない歯は
早期発見による早期治療では、
自分の歯を守れません。
噛む機能を取り戻す治療こそが
歯を失う段階を進めます。
世界でも日本の歯科治療の技術は
高いレベルにあります。
それでも、歯は守れません。
海外の予防先進国でおこったこと
以前のニュージーランドでは、
全ての学校に歯科診療室を設置して、
早期発見による早期治療でむし歯の
撲滅を目ざしたことがありました。
ところが、予想に反して
生徒のむし歯が減りませんでした。
むしろわずかに増えました。
早期発見は治療になるからです。
歯の治療そのものを防ぐためには、
予防を継続することが有効です。
むし歯や歯周病は複数の原因菌が
病気の症状をおこす感染症です。
ところが原因菌は減らせても
完全に除去はできません。
治療をして症状が落ち着いても、
原因菌は常にお口の中にいます。
原因菌の勢いが再び増すことで、
むし歯や歯周病は再発します。
その後ニュージーランドでは
学校歯科を予防中心に変更し
低むし歯率を達成しました。
ニュージーランドだけでなく
日本以外の海外の先進国では
歯科受診は口腔ケアーを継続
して受けることを意味します。
・痛くないからこそ、
予防で歯科に行く!・痛くならないように、
定期的に歯科に行く!
という歯科との関わり方です。
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